かんかん虫は唄う
かんかん虫とは、ドック入りした船のサビ落しをする港の自由労働者。かんかん虫のトム公は、14歳ながら札つきの不良少年。しかし、曲ったことは大嫌い。彼が傲慢な金持ちを憎むのは、相応の理由があった。少年時代の横浜(はま)の見聞をもとにした「かんかん虫は唄う」は、自伝的要素に満ちた異色作。必死に生き抜くお島母子に、幼き日の著者の懐(おも)いがこめられた「色は匂えど」を併録。
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