思い出すままに
著者が好んだアメリカの探偵小説家エリオット・ポール、ワットーの絵より始め、明治の日本、中世のヨーロッパ、中国へと時間と空間を自在に行き来しつつ、人間と暮し、自然と環境、風情、豊かさ、夢みることへの考察、歴史への認識等々を“思い出すまま”自在に綴る12章。人間・文明へのゆるぎなき信念と独自の史観が渾然と融合する吉田健一の批評世界。著者生前最後の著書。
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