ケロニャンヌ
カイトくんはちょっと太めで、運動が苦手。体育の時間はカエル足打ちがうまくできなくって、恥ずかしい思いをしている。「運動神経ゼロ」って、同級生のヨシキくんとルカちゃんがからかってくるから、よけいに恥ずかしいし、みじめな気持ちになってしまうんだ。
それだけじゃない。かわいがっていた、真っ白い毛にブルーの目をしたネコのマリニャンヌにつづいて、ちっちゃなみどりのアマガエルのケロポンまで、ジュミョウになって天国に行ってしまった。
悲しくて悲しくて学校をお休みしてしてお昼まで寝ていたカイトくんのベッドに、へんな動物が「ふせ」をしたかっこうで現れた。ネコみたいだけど、大きな目が離れていて、ちょっと飛び出ている。だいたい、みどり色の毛をしたネコって、見たことある? その動物はこんなことを言い出した。
「そうです。わたしは、ケロポンとマリニャンヌです。二ひきで一ぴきになったのです。」
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