トスカのおくりもの
ネコのトスカは、だれにもじゃまされない静かな場所をさがしていました。──たんすの引き出しの中が、セーターもしいてあってちょうどいいわ……。ところが、あいにく春の大そうじがはじまるところでしたから、トスカは、そこをおいだされてしまいました。おまけに大きらいなそうじ機までうなり声をあげたので、いそいで外へにげだしました。いけがきの、ぶなの木の下が、あたたかでよさそうでした。でも、トスカが横になろうとしたとたん、ひな鳥たちのにぎやかな声ですべてがだいなしに……。
──あたし、いったいどこへいけばいいの?そのときです、トスカのボーイフレンドのロジャーがあらわれました。ロジャーは、とっておきの場所をおしえてくれました。すてきなすてきなことがおこったのは、その夜のことでした。『トスカのクリスマス』につづく待望の第2作です。
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