宗教VS.国家 フランス<政教分離>と市民の誕生

著:工藤 庸子
定価:792円(本体720円)

共和国はなぜ十字架を排除したか
権力をめぐって対峙するカトリック教会と<共和派>の狭間で、一般市民は、聖職者は、女性たちは何を考え、どう行動したか。『レ・ミゼラブル』などの小説や歴史学文献を読み解きながら、市民社会の成熟してゆくさまを目に見える風景として描き出す。

ジュール・フェリーをはじめとする第三共和政初期の政治家たちは、教育の現場や国会や地方議会など、公的な場には宗教は介入しないという大原則を確立しないかぎり、ようやく手にした議会政治に基づく共和政の存続すら危ぶまれると考えていた。国家が宗教からの自由を確保するために、国民は宗教活動について一定の制限を課され、ある種の不自由を受けいれることを求められる。これが、第四共和政、第五共和政の憲法にも謳われているライシテ原則である。――<本書より>

宗教VS.国家 フランス<政教分離>と市民の誕生

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