江戸時代の設計者

著:藤田 達生
定価:814円(本体740円)

伊予藩主・藤堂高虎は外様大名としては異例の信頼を幕府から得た。それは彼が日本で初めて「藩」を構想しえた政治家だったからだ。司馬遼太郎に「世渡り上手」と酷評された藤堂は、身長190cmの偉丈夫にして、きめ細かな築城術にたけたテクノクラートだった。しかし、彼がもっとも評価されるべきは、豊臣時代の中央集権に限界を見出し、地方分権国家を構想して近世の扉を開いたことにある。近世の成立を新史観で明かす。


徳川家康に天下を取らせ 城を、藩をつくった近世のプロデューサー

司馬遼太郎に「世渡り上手」と酷評された戦国武将、藤堂高虎は、身長190cmの偉丈夫にして、きめ細かな築城術にたけたテクノクラートだった。しかし、彼がもっとも評価されるべきは、豊臣時代の中央集権に限界を見出し、地方分権国家を構想して近世の扉を開いたことにある。

日本に「藩」を創った男
20世紀を造形した「中央集権」「官僚制」の限界に直面し、「市民」の願いが直接反映される合理的な国づくりがめざされるようになった。かかる動向のなかで、現在「地方分権」が注目され、分権国家への様々な模索がなされているのである。そのような今日、藤堂高虎(1556~1630年、藤堂藩三十二万石の初代藩主)が家康の参謀として取り組んだ改革、とりわけ藩≪くに≫づくりには学ぶべきことが多い。――<本書より>

江戸時代の設計者

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