明暗二道

著:国枝 史郎 編集委員:横溝 正史 編集委員:半村 良 編集委員:尾崎 秀樹 装丁:横尾 忠則 装画:井川 先崖
定価:330円(本体300円)

戯作者の鵞湖亭茅舎が、木曽へ向かって旅立ったのは、天保10年の夏のことでした。鳥居峠まで来た時でした。一人の武士が鵞湖亭を見詰めながら立っていました。ところがちょっと意外なのは、その武士が顫えていることでした。…………老婆が一人崖っぷちに、切り倒されておりました。(さっきの武士が切ったんだろう)(抵抗力もないあんな老婆を、何故あの武士は切ったのだろう?)…………鵞湖亭茅舎の行く先々にもちあがる、意外、不思議な事件の数々!

明暗二道

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