風神雷神  (下)

著:柳 広司
定価:792円(本体720円)

絵画界に革命を起こした「風神雷神図屏風」。爛熟した時代、天才たちとの出会い、天皇直々の評価
――そのすべてが、扇屋の絵師を鬼才・俵屋宗達にした。

万能の天才・本阿弥光悦からの鷹峯移住を断り、京で「俵屋」を継いだ宗達は、堺の商家の娘・みつを娶り、二人の子を生した。
都で一番の扇屋の主人として忙しく働いていたある日、名門公卿の烏丸光広が前触れもなく俵屋を訊ねてくる。烏丸光弘の手引きで養源院に唐獅子図・白象図を、相国寺に蔦の細道図屏風を完成させる。
後水尾天皇から法橋の位を与えられ、禁中に立ち入れるようになった宗達は、さらなる名品を模写する機会を得、その筆をますます研ぎ澄ませる。

日本の絵画に革命を起こした関屋澪標図屏風、舞楽図屏風、そして風神雷神図屏風
――世界が憧れた謎の絵師はいかにして生まれ、没したのか。
美術界きっての謎が斬新かつ丹念に描かれる。

風神雷神  (下)

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