やばいデジタル “現実”が飲み込まれる日
あなたの人生は、わずか2.74GB(ギガバイト)。
2020年の1年間で生み出されたデータ量は「50,000,000,000,000GB」。
デジタルは、私たちの社会をさらに自由に、豊かにしてくれるーー。
しかし、それが実にはかない願望であったことを、私たちはいま実感させられている。
SNSの広がりは「真実」と「フェイク」の境界をあいまいにし、私たちは「フェイク」に踊らされるようになった。
文脈を失い、断片化された情報は、それがデマであってもまるで真実であるかのように、「いいね」がつけられ、世界中に拡散されていく。
ビッグデータに蓄えられた検索履歴は、私たち以上に私たちのことを知り尽くしたデータ=「デジタルツイン」となり、私たちのプライバシーを丸裸になりつつある。
にもかかわらず、私たちは、デジタルの恩恵から逃れられない。
フェイクが横行し、プライバシーが剥奪され、リアルはデジタルに侵食されるーー。不自由で非民主主義的な世界を、私たちはどう生きるべきか?
【本書の内容より】
◇フェイクは真実よりも20倍速く拡散する
◇一般女性が次々と「フェイクポルノ」の被害に
◇世論操作の天才=メキシコの「フェイク王」
◇台湾の「天才IT大臣」オードリー・タンの手腕
◇「フェイクウォーズ」アメリカ大統領選の行方
◇もう一人のあなた=「デジタルツイン」の誕生
◇「9年間で3万5765回」検索履歴で素性も年収も丸裸
◇香港の若者が「デジタル断ち」する理由
◇自殺をリコメンドするアルゴリズム
◇監視カメラの映像をシェアして楽しむ人々
◇議論を呼んだ「追跡アプリ」の是非
◇Z世代のプライバシー意識は溶けつつある ……など
【本書の目次】
第1章 フェイクに奪われる私 -情報爆発と「ディープフェイク」
第2章 デジタル絶対主義の危険 -フェイクが民主主義を脅かす
第3章 あなたを丸裸にする「デジタルツイン」 -ビッグデータはすべてを知っている
第4章 さよならプライバシー -恐怖の「デジタル監視」時代
第5章 あなたのデータはだれのもの? -市民の主導権、企業の活用、政府の規制
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