第二次世界大戦の起源

著:アラン.ジョン.パーシベール・テイラー 訳:吉田 輝夫
定価:1,595円(本体1,450円)

ヒトラーがいなければ大戦争はなかったのか?
「定説」に真っ向から挑戦して大論争を呼び、研究史に画期をもたらした必読の名著。

第2次大戦は「邪悪なヒトラー」による計画的な侵略戦争だったのか? 「通説」に真っ向から挑戦して激しい論争を巻き起こし、大戦前史研究に画期をもたらした歴史的名著。「ドイツ問題」とナチをめぐって、ヨーロッパ列強の首脳たちはどのように誤謬を重ねていったか。1939年9月の大戦勃発に至る国際外交交渉の緊迫のプロセスを解き明かす。

何をなすべきであったかをいうのは、歴史家の義務などではない。歴史家のたった一つの義務は、生起した事実とその理由を発見することである。われわれが生起したあらゆることの原因をヒトラーに還元しつづける限り、何も発見できないであろう。……彼はある意味ではヴェルサイユ条約の落とし子であり、またある意味では現代ヨーロッパで一般的な思想の落とし子であった。だが何といっても彼はドイツ史の、また現代ドイツの落とし子であった。……ヒトラーはドイツ国民の共鳴板であった。――<「再版への序言」より>

※本書の原本は1977年3月、中央公論社より刊行されました。

第二次世界大戦の起源

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