参勤交代

著:山本 博文
定価:836円(本体760円)

華麗な大名行列の実相とは何か。幕府・他藩への「外交」と儀礼、トラブル処理の知恵、コストのやりくり──多彩な実例と人間模様をふまえて幕藩体制の知られざる根幹を解き明かす。

面子の衝突──天保13年(1842)、古河宿でのことと伝えられる話である。翌年に挙行されることになった将軍家慶の日光社参の準備のため、勘定奉行跡部良弼と目付佐々木一陽らが、古河宿に入った。すると、そこには、前年家督を継ぎ、初入部を行おうとする仙台藩主伊達慶寿が、既に本陣に関礼を掲げていた。跡部らは、公用であることを笠に着て、強引に本陣に宿泊した。その結果、伊達家の一行は、仕方なく宿の周辺で野営せざるを得なくなった。このため、激した伊達家は、跡部と佐々木の両人を伊達家に引き渡すことを求め、もし容れないならば、もはや参勤をしないと申し立てた、という。……このようなトラブルを避けるための最善の方法は、絶えず道中の情報を収集して、宿場でかち合うことがないようにすることである。大名の宿泊地は一定しておらず、周囲の都合でよく変更したようである。──本書より

参勤交代

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