「彼も人の子 ナポレオン」既刊・関連作品一覧
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「不遇のときこそ、人は素顔を見せる」
世界史の中で最も強烈な光を放った男のこころを見つめる城山文学の新境地!
国のちがい、時代のちがいに関係なく、一少年兵としては、大号令をかけた男の素顔をどうしても見てみたい。矛盾する大号令を臆面もなくかけてきた男の顔を。
「神の子、人の子、時代の子」というが、彼を神の子として仰ぐ気はもちろん、時代の子として位置づける興味もない。とにかく、わたしなりに彼をつかまえ、正体まで行かなくとも、ちらっとでも素顔を見てみたい。
人を寄せつけぬ風情で遠ざかって行く彼に追いすがり、「いったい、どういう人間なんだ」と両肩をつかんで、ふり返らせたい……。――(「あとがき」より)
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