「拡散テンソル法による ヒト脳白質のMRIアトラス」既刊・関連作品一覧

拡散テンソル法による ヒト脳白質のMRIアトラス

脳のDTI画像を読むためのガイダンス
脳科学および放射線医学分野の研究者、脳白質を研究している解剖学者向けの待望の1冊。

<特色>
1.DTI研究の第一人者らによるヒト脳のアトラス集。
2.DTIの理論、手法を簡易に説明。
3.ヒト脳の白質線維構造を構築し、3次元的のカラー視覚化で全体像の把握。
4.2次元の映像による、正確な位置情報の把握。
5.カラーマップと呼ばれる2次元の線維構造表示技術を用いて、白質構造の表示、同定を行う。
6.白質線維束どうしの解剖学的関連が包括的に理解できる。
7.脳白質と脳灰白質の関係を視覚的に明示。

最近、拡散テンソル映像法(diffusion tensor imaging、DTI)と呼ばれる新しいMRI技術が開発され、白質線維束構造を高解像度(1~3mmスケール)で可視化できるようになった。本アトラスでは、このDTI技術を使って構築されたヒト脳の白質線維構造を紹介する。本書の1つの目的は、脳白質線維構造の理解である。3次元の視覚化で全体像の把握、そして2次元の映像化で位置情報の正確な理解を目指した。もう1つの目的は、カラーマップと呼ばれる2次元の線維構造表示技術を用いて、白質構造の表示、同定を行うことにある。カラーマップは、従来のMRIでは得ることができない白質の病理所見を得ることができ、近い将来、臨床の場面で重要な診断道具となる可能性がある。しかしながら、多くの放射線科医にとってカラーマップは未だに目新しい手法であり、それを読むことができるようになるにはトレーニングが必要である。本書では、カラーマップが多くの断面方向と位置で示されている。本書が、MRIに携わる人たちにとって、DTI画像を読むためのガイダンスとなることを目指した。――<まえがきより>