電鉄は聖地をめざす 都市と鉄道の日本近代史

講談社選書メチエ
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電鉄は聖地をめざす 都市と鉄道の日本近代史
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内容紹介

小林一三神話を覆す! 私鉄黎明期の語られざる歴史

「阪急や阪神、東急や西武といった”電鉄”が、衛生的で健全な”田園都市”を郊外につくりあげた」
――よく知られたこの私鉄をめぐる物語の深層には、「寺社仏閣」を舞台とする語られざる歴史があった。初期の電鉄をめぐる世界では、神社仏閣とそれを取り巻く人々の、ある意味無軌道とも言える行動が郊外空間を作り出していったのである。それは、近代的な都市計画といった無機質なものでも、経済的な功利性のみだけでも説明のつくものではなかった。とくに、われわれが通常イメージするような鉄道が確立してくる以前の黎明期には、現在の視点からみると「怪しい」人々が蠢いていたのである。

そうした人々を突き動かしていたのは、寺院や神社を興隆させたいという熱情であった。「わが門前に鉄道を」……そのすさまじいまでのパワーが、電鉄を、ひいては日本の都市を作り出していったのである。本書は、「電鉄」と社寺を取り巻く「怪しい人々」に光を当てることで、都市と鉄道という近代化の物語の陰に隠された歴史を明らかにしようというものである。

近代の荒波を生き抜く希望を鉄道に見いだした寺社と、そこに成功栄達の機を嗅ぎつける怪しくも逞しき人々が織りなす、情熱と欲望、野望と蹉跌のドラマ。鉄道誘致と都市開発をめぐる、ダイナミックで滑稽で、そして儚い、無二の日本近代都市形成史。


【本書の内容】
序章 「電鉄」はいかにして生まれたか
第一章 凄腕住職たちの群像――新勝寺と成田の鉄道
第二章 寺門興隆と名所開発――川崎大師平間寺と京浜電鉄
第三章 「桁外れの奇漢」がつくった東京――穴守稲荷神社と京浜電鉄
第四章 金儲けは電車に限る――池上本門寺と池上電気鉄道
第五章 葬式電車出発進行――寺院墓地問題と電鉄
終章 日本近代大都市と電鉄のゆくえ

目次

  • 序章 「電鉄」はいかにして生まれたか
  • 第一章 凄腕住職たちの群像――新勝寺と成田の鉄道
  • 第二章 寺門興隆と名所開発――川崎大師平間寺と京浜電鉄
  • 第三章 「桁外れの奇漢」がつくった東京――穴守稲荷神社と京浜電鉄
  • 第四章 金儲けは電車に限る――池上本門寺と池上電気鉄道
  • 第五章 葬式電車出発進行――寺院墓地問題と電鉄
  • 終章 日本近代大都市と電鉄のゆくえ

製品情報

製品名 電鉄は聖地をめざす 都市と鉄道の日本近代史
著者名 著:鈴木 勇一郎
発売日 2019年05月11日
価格 定価 : 本体1,650円(税別)
ISBN 978-4-06-515712-1
通巻番号 701
判型 四六
ページ数 240ページ
シリーズ 講談社選書メチエ

著者紹介

著:鈴木 勇一郎(スズキ ユウイチロウ)

1972年、和歌山県生まれ。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(歴史学)。専攻は日本近代史、近代都市史。現在、川崎市市民ミュージアム学芸員。主な著書に『おみやげと鉄道』(講談社)など。

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