西南役伝説

講談社文芸文庫
セイナンエキデンセツ
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西南役伝説
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内容紹介

「侍共は死なんでもよか時も、しゃしこばって死ぬもんじゃが、百姓は危か所にゃ決してゆかんで。保つるもん――」
名もなき庶民が語る、記憶としての西郷戦争

〈内容紹介〉
御一新から十年、下野した西郷隆盛のもとに集結した士族たちが決起した西南戦争。その戦場となった九州の中南部で当時の噂や風説を知る古老たちの生の声に耳を傾け、支配権力の伝える歴史からは見えてこない庶民のしたたかな眼差しと文化を浮き彫りにする。百年というスケールでこの国の「根」の在処を探った、名作『苦海浄土』につらなる石牟礼文学の代表作。

「想うてさえおれば、孫子の代へ代へきっと成る」
体制の思想を丸ごと抱えこみ、厚く大きな鉄鍋を野天にかけ、ゆっくり煮溶し続けている文盲の、下層農民達の思想がある。そこに宿って繋り拡がる史劇の原野がある。一たび疎外の極にとじこめられた者が、次々に縄抜けの業を秘得していくように、状況に対する何食わぬ身構えと、ひそかな優越が、歴史に対する生得的な体験としての弁証法を創り出す。
「本文」より

製品情報

製品名 西南役伝説
著者名 著:石牟礼 道子
発売日 2018年03月11日
価格 定価 : 本体1,800円(税別)
ISBN 978-4-06-290371-4
判型 A6
ページ数 320ページ
シリーズ 講談社文芸文庫
初出 本書は、『石牟礼道子全集 不知火』第五巻(2004年9月、藤原書店刊)を底本とし、朝日選書『西南役伝説』(1988年1月、朝日新聞社刊)を参照しました。

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