内容紹介
明治二十三年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子店を開いた。店には、旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢様・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってきた。その少し前――。徳川の世であれば、「若殿様」と呼ばれていたはずの旧幕臣の子息・長瀬とその友人は、暮らしのために巡査になることを決意。今は芝愛宕の巡査教習所で訓練を受けていた。ピストル強盗の噂が絶えない物騒な昨今、教習所でも銃に絡む事件が起きた。若様組の他、薩摩出身者、直参で徳川について静岡に行った士族たち、商家の子息たち、さまざまな生徒に、何やら胡散臭い所長や教員を巻き込んで、犯人捜しが始まる。大好評『アイスクリン強し』の前日譚。
目次
- 序
- 一章 番町の住人
- 二章 愛宕町
- 三章 起床ラッパ
- 四章 去りゆくもの
- 五章 東京
- 六章 巡査派出所
- 七章 明日のこと
- 終章
- 解説 堀川アサコ
製品情報
製品名 | 若様組まいる |
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著者名 | 著:畠中 恵 |
発売日 | 2013年07月12日 |
価格 | 定価 : 本体800円(税別) |
ISBN | 978-4-06-277540-3 |
判型 | A6 |
ページ数 | 464ページ |
シリーズ | 講談社文庫 |
初出 | 講談社創業100周年記念書き下ろし作品として、2010年11月に刊行されたもの。文庫化にあたり、一部を加筆・修正した。 |