内容紹介
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目次
- 「達磨坂」
- 女二代の後家つづき。祖母と母の血を受け継ぐ、わたし。ずっと不倫関係だった、あの人は今週で退職する――。
- 「おっぽり坂」
- 「冥土の土産に聞いてもらいたかことがあると」。食道癌の末期で病床にある父が息子に託した、ある願いとは。
- 「男坂」
- 待ち合わせは、湯島天神の境内。森山は、離婚以来、別れて暮らす娘とのひさびさの再会に胸躍らす。
- 「梯子坂」
- 東京の古いアパートの一室に同郷の馴染みで同棲をはじめた若い二人。
- 彼女は苦学生の彼の夢を見守りつづけていた。
- 「地蔵坂」
- 思い込みと意気込みだけで上京して五十年。鳩の街で散髪屋を営む国子が振り返る、人生の決断のとき。
- 「どりこの坂」
- もう六十五歳。家政婦の睦子は、高台にある屋敷に通うため、週に五日登るのは、変な名前の坂だった。
- 「やりくり坂」
- 「もう男性に頼って生きるのは、こりごりだ」。四十三歳の日名子は、夫の愛人の妊娠を知って家を出た。
- 「ひぐらし坂」
- 最近、無性に結婚願望が生まれてくる、三十代半ばのわたしは、不倫関係にある年上の男性との別れを決意する。
- 「あかぢ坂」
- 商売に失敗して一家離散した俊助は、いま境内でたこ焼きの屋台を出す。思い出すのは、尊敬する祖父の行商姿だった。
- 「開運坂」
- なぜあの猫は懐いてこないんだろう。男は五年前、わたしに「ここに住め」とマンションの一室をあてがった。
- 「錦華坂」
- 西田は若い頃から作家志望だった。諦めようとして諦められなかった未練のために、振りきった人生もあった。
- 「ひきずり坂」
- 二十九歳のとき、大学四年生の和さんに出会った。あれから四十五年、年下の夫はこの世を去り、わたしのもとに秘密が残る。
製品情報
製品名 | 坂物語 |
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著者名 | 著:佐藤 洋二郎 |
発売日 | 2011年02月11日 |
価格 | 定価:1,980円(本体1,800円) |
ISBN | 978-4-06-216696-6 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 242ページ |
初出 | 『正論』2009年11月号~2010年10月号 |