潮風のわたる入り江の町。ナオがきいたのは、カワウソの声なのか? 母を交通事故でなくしたナオは、父ともわかれ、おじ夫婦のすむ入り江の町で暮らすことになった。母の死を、心の傷としてかかえるナオだったが、岬のほら穴にすむといわれるカワウソの話に心ひかれていき、友達のセイといっしょに、ほら穴のなかへと入っていく。