空白を満たしなさい(上)

講談社文庫
クウハクヲミタシナサイジョウ
  • 電子あり
空白を満たしなさい(上)
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内容紹介

死者たちが生き返ってくる世界を、息を呑む圧倒的なリアリティで描き出し、現代における「自己」という存在の危機と、「幸福」の意味を追究して、深い感動を呼んだ傑作長編

<内容紹介>
ある夜、勤務先の会議室で目醒めた土屋徹生は、帰宅後、妻から「あなたは3年前に死んだはず」と告げられる。死因は「自殺」。家族はそのため心に深い傷を負っていた。しかし、息子が生まれ、仕事も順調だった当時、自殺する理由などない徹生は、殺されたのではと疑う。そして浮かび上がる犯人の記憶……。

 安西は、腕組みして、背もたれに体を預けると、神妙な顔で徹生を見つめた。
「なあ、土屋、――いいか? 人間一人死ねば、その一人分の穴が開く。大きい穴もあれば、小さい穴もある。けど、その穴をいつまでも放っておくわけにはいかんだろう。みんなで一生懸命埋める。じゃないと、一々その穴で躓(つまず)くことになる。――な?」
「……。」
「仕事の穴、家族の穴、遺された人の心の中の穴。――お前は、それがちょうど、塞(ふさ)がったところに戻って来てる。無理に抉(こ)じ開けようとすると、破れてしまうぞ。」
――本文より

目次

  • 第一章 生き返った男
  • 第二章 人殺しの影
  • 第三章 惑乱の渦中へ
  • 第四章 過去が明るみに
  • 第五章 茫然自失
  • 第六章 決定的な証拠

製品情報

製品名 空白を満たしなさい(上)
著者名 著:平野啓一郎
発売日 2015年11月13日
価格 定価 : 本体680円(税別)
ISBN 978-4-06-293248-6
判型 A6
ページ数 352ページ
電子版製品名 空白を満たしなさい(上)
シリーズ 講談社文庫
初出 本書は2012年11月、小社より刊行された単行本を上下に分冊したものです。

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