“私がじかに接し得た巨人は高村光太郎ひとりだった”詩人の魂がもう1つの孤独な魂と深く共鳴する――。合理と神秘、頑固と寛容、繊細と強靱、比類ない高さ。光太郎40代からその終焉まで、敬愛し、親炙した「巨人」の姿を、わが心のなかに鮮やかに構築する。草野心平「高村光太郎論」の一大集成。読売文学賞受賞。