内容紹介
資本主義や民主主義は、どのようにして成立したのか。英米2国の歴史的分析をもとに、社会的分業と協働に基づく国民経済の成立を活写し、そこから生じた共同の利害が民主主義を育んだと主張する。また加工貿易型産業構造のオランダの衰退を指摘し、さらに「南洋の泡沫」事件など十八世紀の熱狂的な株式投機とその崩壊をも考察。今日の政治、経済の本質に鋭く迫るきわめて示唆に富んだ不朽の名著。
目次
- ●第1部 序説
- 1 経営者ロビンソン・クルーソウ
- 2 デフォウの産業都市計画
- 3 重商主義──訳語の運命について
- 4 国民的産業──重商主義政策の支柱
- 5 貿易国家の二つの道
- ●第2部 富──その近代的形態
- 1 近代化の歴史的起点──いわゆる民富の形成について
- 2 近代社会の生産力的基盤──貿易国家の二つの型
- 3 経済的繁栄の幻像──投機による擬制的富の終末
- ●第3部 国民経済──歴史的視野での考察
- 1 政治的独立と国民経済の形成
- 2 民主主義と経済構造
製品情報
製品名 | 国民経済 その歴史的考察 |
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著者名 | 著:大塚 久雄 |
発売日 | 1994年10月04日 |
価格 | 定価 : 本体860円(税別) |
ISBN | 978-4-06-159145-5 |
判型 | A6 |
ページ数 | 218ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 本書は『国民経済』(弘文堂、1965年刊)を底本としました。 |