勘の研究

講談社学術文庫
カンノケンキュウ
勘の研究
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内容紹介

古来東洋においては、たとえば禅の悟りや剣法の極意、芸能における名人芸などにみられる、ある普遍的なものを「いわく言いがたし」とか「名状すべからず」とか称しつつ伝えてきた。本書において著者は、この普遍的な“何か”を「勘」という概念によって捉え、その学問的体系づけを試みている。本書は「勘」という前人未踏の研究領域における唯一の心理学的研究であり、日本人の精神の働きと構造を立体的に解剖した古典的名著である。

目次

  • 第1章 緒言
  • 第2章 勘の字義
  • 第3章 認識および判断に関連して表われる勘
  • 第4章 リンドボルスキーの先覚性図式
  • 第5章 直覚
  •  第1節 哲学的認識の方法としての直覚
  •  第2節 直覚の心理学的考察
  •  第3節 ディブリーの直覚説
  •  第4節 結語
  • 第6章 下意識(無意識)
  •  第1節 意識の要請と下意識
  •  第2節 下意識の意義
  •  第3節 下意識の説明に関する学説(一)
  •  第4節 下意識の説明に関する学説(二)
  •  第5節 著者の立場から見た下意識
  • 第7章 動作および意志過程における勘(一)
  • 第8章 動作および意志過程における勘(二)
  • 第9章 剣法の極意
  •  第1節 剣法の精神
  •  第2節 禅家より観たる剣法
  •  第3節 剣法者の剣法
  •  第4節 結語
  • 第10章 役者論語に現われたる覚
  •  第1節 稽古と舞台
  •  第2節 常の大事
  • 第11章 世阿弥の芸術
  •  第1節 花(幽玄)と種(態(わざ))
  •  第2節 芸の条件としての素質意志および師
  •  第3節 正しき感と無、正位心(しょういしん)、妙、および咸(かん)
  •  第4節 為手(して)と見手(看客)との関係、時節感
  •  第5節 結語
  • 第12章 荘子の解釈
  •  第1節 老子と荘子
  •  第2節 道
  •  第3節 忘
  •  第4節 技の妙(一)
  •  第5節 技の妙(二)および観相
  •  第6節 機心
  • 第13章 禅の見方
  •  第1節 伝心法要と臨済録
  •  第2節 本心と見聞覚知(けんもんかくち)
  •  第3節 忘相忘境忘心と菩提(ぼだい)
  •  第4節 心心不異と解脱(げだつ)
  •  第5節 臨済録の特色
  •  第6節 無依(むえ)の道人
  •  第7節 無事
  •  第8節 四料簡
  •  第9節 境の超越と無住心
  •  第10節 禅と生活
  • 第14章 心理学の定義および覚の概念規定
  • 第15章 覚の具体的意義
  • 第16章 覚の質
  • 第17章 覚の成立条件
  • 第18章 覚自証の生理的基礎につ

製品情報

製品名 勘の研究
著者名 著:黒田 亮
発売日 1980年09月08日
価格 定価 : 本体1,180円(税別)
ISBN 978-4-06-158512-6
判型 A6
ページ数 366ページ
シリーズ 講談社学術文庫
初出 本書は『勘の研究』岩波書店、1933年刊を底本としました。

著者紹介

著:黒田 亮(クロダ リョウ)

1890年新潟県生まれ。一高を経て、東京帝国大学文学部卒業。京城帝国大学教授。文学博士。文学、文献学、動物心理学、東洋心理学など幅広い分野で活躍した。1949年没。著書に『心理学概論』『徒然草分類索引』『動物心理学』『続勘の研究』『朝鮮旧書考』などがある。