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続 知的生活の方法
ゾクチテキセイカツノホウホウ

自分の知的領域にふれあう本を一冊一冊精選して、個性あふれるライブラリーを作りあげ、学問を生活化することが、知的生活のポイントである。そのために不可欠なゆとりある生活への道を探り、就職・結婚のプラスとマイナス、図書館の《接近利用法》、機械的な作業の有効性、フランクリン式文章上達法など毎日の生活を充実させるためのオリジナルな方法を公開する。大きな共感をもって迎えられた前著に続く本書は、日常のくりかえしのうちに、ともすれば流されがちな現代人にとって、ゆるぎないライフ・スタイルを身につけるための恰好のガイド・ブックである。
農耕的作業――構想が構想であるうちは論文でもなんでもない。いちおうの構想やら書いてみたいことが浮かんだら、書きはじめてみなければ何もわからない。疑問が生じたらチェックし、最初正しいと思ったことが間違いだったら書き直す、というふうにして、毎日、何時間か機械的に取り組み、何ヵ月、あるいは1、2年かかるということを覚悟しなければ、まともな論文はできない。最初になにほどかのアイデアがあり、それを具体的な知性生産に結びつけるためには、衝動的な作業では駄目で、機械的・継続的な、ほとんど農耕的といってもよい作業が毎日続く。――本書より
目次
●日本の知的生活の伝統
生活の中で学ぶ/知的生活の第3期
●知的生活の理想像
蔵書とほほえみ/スポーツ・著作・社交
●仕事のしかたとライブラリー
機械的な書き方/私的ライブラリーへの志
●知的独立について
自立するための人生計画/擬似恒産としての就職
●知的生活と表現
内省的気分/原文復元法
書誌情報
紙版
発売日
1979年04月24日
ISBN
9784061455382
判型
新書
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
538
ページ数
218ページ
シリーズ
講談社現代新書