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講談社ノベルス

『神の時空 -五色不動の猛火-』

『神の時空 -五色不動の猛火-』高田崇史

『神の時空 -五色不動の猛火-』
著者:高田崇史
定価:本体960円(税別)

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 都内各地で同時多発的に発生した放火殺人。被害者は全員16歳で、碑文谷女子大付属高校の1年生だった。辻曲彩音は江戸五色不動が狙われていると気づき、現場へと急ぐ。その彩音を警視庁捜査一課の刑事らが密かに追う。妹・ 摩季を救える期限まであと2日を切った辻曲兄妹は、再び高村皇との対決を覚悟するが!? 振袖火事とも呼ばれる明暦の大火を経た復興都市「江戸」の鎮魂の歴史が明かされる。

 都内各地で同時多発的に発生した放火殺人。被害者は全員16歳で、碑文谷女子大付属高校の1年生だった。辻曲彩音は江戸五色不動が狙われていると気づき、現場へと急ぐ。
その彩音を警視庁捜査一課の刑事らが密かに追う。妹・ 摩季を救える期限まであと2日を切った辻曲兄妹は、再び高村皇との対決を覚悟するが!? 振袖火事とも呼ばれる明暦の大火を経た復興都市「江戸」の鎮魂の歴史が明かされる。

著者コメント

 「神の時空」シリーズ第7弾「五色不動の猛火」は、今や「都市伝説」ともいわれている(?)「江戸五色不動」がテーマです。
 この「五色不動」は東京に実在しているのですが、果たしてそれが江戸時代から置かれていたのかというと、非常に怪しくなります。
 しかも、黒衣の宰相・天海が絡んでいたと聞くと「本当なのか?」と叫びたくなりますし、ぼくも当初は「どう考えても、そんなわけないだろう」と嗤っていたのですが……。どうやら、本当に彼も一枚噛んでいたようなのです。
 そのために「五色」だから5ヵ所ですむだろうと思っていた都内の取材も、何と30ヵ所を超える事態に陥ってしまいました。
 というわけで、今回は普段の倍以上の情報が盛り込まれています。しかし、書ききれなかった(あえて書かなかった)情報も、その倍以上手元にあります。まさに「天海恐るべし」です。
 それでも、20年以上昔に中井英夫さんの『虚無への供物』の書中で目にして以来、ずっと頭の隅に引っかかっていたこの「五色不動」を、どうにかこうにか、こうして形にすることができました。
 みなさまには、ぜひ楽しんで(鎮魂して)いただければと、心から祈り上げます。

 また「神の時空」シリーズ最終刊は「天橋立、その他もろもろ」なのですが、何とここで、その前に「QED」シリーズの最新刊を書くようにという厳命が下りました。もちろん本編は完結していますので「ventus」か「flumen」となる予定ですが、可能な限り今年中にお届けできればと、日々悪戦苦闘しています。
 ということで、これからも懲りずによろしくお願い致します。

PROFILE
高田崇史

高田崇史(たかだ・たかふみ)
昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒。『QED百人一首の呪』(講談社ノベルス)で、第9回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に「QED」シリーズ、「カンナ」シリーズ、「鬼神伝」シリーズ(2011年アニメ映画化)、『軍神の血脈 楠木正成秘伝』などがある。

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担当コメント

 シリーズも佳境に入りつつある「神の時空」。舞台は関東に戻り、東京──過去幾度もの大災害を乗り越えた歴史ある都市「江戸」──その結界の謎へと迫ります。
 東京各所への取材は日を分けて一週間近くに及び、1日で15か所以上の史蹟を回ったことも! 今回は神社仏閣だけでなく、慰霊碑や「八百屋お七の墓」、回向院など人々が眠る土地にも足を運びました。喧騒の中にぽっかりと、そこだけ空気が変わったような場所があるのです(それもたくさん)。
 楽しくおしゃべりしながら歩いていても、辿り着いた瞬間ふっと静かな気持ちになります。
 今回、高田さんはそんな260「江戸」の秘密を暴きました!
 なじみ深い色の名前がついた五色不動尊、巨大なお地蔵さんの写真が有名な江戸六地蔵を巡ってみたくなるでしょう。
 そしてそろそろ、摩季ちゃんが恋しくなってきた皆さまも多いのではないでしょうか? この本を手に、「江戸」の町並みを散策しながら(もしくは地図を眺めながら)怒涛の展開をお楽しみください!!

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江戸五色不動地図
江戸五色不動地図
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