オイディプスの謎

著:吉田 敦彦
定価:1,100円(本体1,000円)

ギリシァ悲劇の白眉『オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』。作者ソポクレスは二つの物語で深遠な問いを立てる。人間の本性とは何か? 苛烈な運命の下で、人間はいかに生きるべきか? 前五世紀、栄華を誇ったアテネはその後大敗戦、疫病の猖獗を経験する。大国難の中にあっても、人間は高貴なる魂を保持せねばならぬと訴えたのである。(講談社学術文庫)


捨て子、父殺し、王位、母子婚、そして漂流する盲目の物乞いから神霊へと変容する
人類史上最高の悲劇に秘められた幾重もの謎とは?

ギリシァ悲劇の白眉『オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』。作者ソポクレスは二つの物語で深遠な問いを立てる。人間の本性とは何か? 苛烈な運命の下で、人間はいかに生きるべきか? 前五世紀、栄華を誇ったアテネはその後大敗戦、疫病の猖獗を経験する。大国難の中にあっても、人間は高貴なる魂を保持せねばならぬと訴えたのである。

この二篇の劇〔『オイディプス王』『コロノスのオイディプス』〕は、東日本大震災という未曾有の災害を経験した現在の日本人にとって、無縁であるとは思えない。波瀾万丈だったこの紀元前五世紀における転変のあいだに、アテネは二度にわたって、そんなことが起こるとは想像もつかなかった、非常な国難に遭遇した。……これらの劇にはそれらの大国難のそれぞれに当たって、ソポクレスが苦悩のどん底にある同胞たちに向かって、訴えずにいられなかった思いが、生々しく吐露されている。――<「学術文庫版まえがき」より>

※本書の原本は、1995年、青土社より刊行されました。

オイディプスの謎

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