さして重要でない一日

著:伊井 直行
定価:1,540円(本体1,400円)

未知の空間、会社という迷路を彷徨う主人公。トラブル、時間、おしゃべり、女の子、コピー機。著者独特の上品なユーモアの漂う、なにか、もの哀しくも爽やかな空気の残像。会社員の日常を鮮やかに切り取った、野間文芸新人賞受賞作。サラリーマンの恋と噂と人間関係、奇妙で虚しくて、それでも魅力的な「星の見えない夜」も所収。


会社員の日常を鮮やかに描いた魅力的な小説二篇。

未知の空間、会社という迷路を彷徨う主人公。トラブル、時間、おしゃべり、女の子、コピー機。著者独特の上品なユーモアの漂う、なにか、もの哀しくも爽やかな空気の残像。会社員の日常を鮮やかに切り取った、野間文芸新人賞受賞作。サラリーマンの恋と噂と人間関係、奇妙で虚しくて、それでも魅力的な「星の見えない夜」も所収。

柴田元幸
だが伊井直行は、どこにでもある普遍的な会社像を描こうとしたのではない。伊井直行の小説を読んでいていつも感じることだが、彼の描くものは、社会であれ会社であれ、類型的なイメージを意識しつつも、類型から時として微妙に、時としてあからさまにずれるように描かれている(そこから独特の、味わい深いユーモアも生じている)。――<「解説」より>

※本書は、講談社刊『さして重要でない一日』(1989年9月)と講談社刊『星の見えない夜』(1991年8月)を底本としました。

さして重要でない一日

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