流域へ 上

著:李 恢成
定価:1,540円(本体1,400円)

共産党一党独裁が終焉を迎えつつあった1989年夏のソ連、在日朝鮮人の小説家・林春洙とルポライター・姜昌鎬は中央アジアを当局の招待で旅している。スターリン体制下の1937年、極東沿海州を追われ中央アジアに強制移住させられた「高麗人」たちを訪ねるのが目的である。2人は故国喪失者の哀切の日々を知る――日本語文学として、世界的視野での表現への挑戦が始まる。


ソ連崩壊前夜の中央アジアで作家が見聞した「同胞」の苦難。世界を見すえた文学的達成!

共産党一党独裁が終焉を迎えつつあった1989年夏のソ連、在日朝鮮人の小説家・林春洙とルポライター・姜昌鎬は中央アジアを当局の招待で旅している。スターリン体制下の1937年、極東沿海州を追われ中央アジアに強制移住させられた「高麗人」たちを訪ねるのが目的である。2人は故国喪失者の哀切の日々を知る――日本語文学として、世界的視野での表現への挑戦が始まる。

姜尚中
『流域へ』という作品は、まさしく「在日文学」あるいは「日本文学」という「ホーム(故郷=家庭)」の「安全圏」を超えて、滔滔と流れる「世界文学」の「流域へ」と合流していく。李恢成文学の、そして在日文学、さらに日本文学の金字塔的な作品だ。――<「解説」(下巻に収録)より>

流域へ 上

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