洲崎球場のポール際 プロ野球の「聖地」に輝いた一瞬の光

著:森田 創
定価:1,650円(本体1,500円)

東京下町、戦前は遊郭で賑わった洲崎にプロ野球専用の球場ができたのは、昭和11(1936)年のこと。沢村栄治がノーヒットノーランを演じ、伝統の巨人阪神戦がここではじまった。しかし、わずか1年後の昭和12年にできた後楽園球場にその場を奪われ球史から消えてゆく。今年2014年は、巨人が誕生してから80年、来年は阪神がそれに続く。「悲劇の球場」の詳細を野球少年だった著者が丹念な調査のもと蘇らせる。


2月1日付の朝日新聞記事で、中京大学の湯浅景元教授が、沢村の投球を分析し、「限りなく160キロに近かった」と球速を解析している。分析の元となったのは、日本に残る沢村のたった1球の投球映像から。その埋もれていた映像を2014年の本書刊行後、発掘したのが森田創氏である。
昭和11(1936)年12月の東京下町、洲崎球場で行われた巨人軍と大阪タイガースがプロ野球初代王者を賭けたプレーオフ。このときの投球映像が上記の発見で、それは大きな反響をよび、NHKのニュースや『クローズアップ現代』で紹介されたほどだ。NHK-BSの番組『スポーツ酒場』で取り上げられたときは、金田正一、田淵幸一がはじめてみる沢村栄治の投球ホームに感嘆の声をあげた。
これまで沢村の本格的な投球は、動画が見つかっていなかったため、左足を高く蹴りあげるフォームだったと写真から判断されていた。しかし、森田氏が見つけた映像からスリークォーター気味のフォームから、腕を鞭のようにしならせて投げる沢村が確認された。本書刊行後も調査をつづけた森田氏の大きな成果だった。
本書は、2014年度、第25回ミズノスポーツライター賞の最優秀賞に選ばれた。
内容をご説明しよう。戦前は遊郭で賑わった洲崎にプロ野球専用の球場ができたのは、昭和11(1936)年のこと。沢村栄治がノーヒットノーランを演じ、伝統の巨人阪神戦がここではじまった。しかし、わずか1年後の昭和12年にできた後楽園球場にその場を奪われ球史から消えてゆく。2014年は、巨人が誕生してから80年、2015年は阪神がそれに続く。「悲劇の球場」の詳細を野球少年だった著者が丹念な調査のもと蘇らせる。

洲崎球場のポール際 プロ野球の「聖地」に輝いた一瞬の光

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