異邦の仔

著:西川 司
定価:1,870円(本体1,700円)

放送作家の立花が降りた直後に、乗っていた電車の車両が爆発した。爆弾が仕掛けられたのは、直前まで立花が座っていた席だった。数日後、都内で再び爆発事件が起きる。被害者は池上昭次。彼は立花が三十四年前にイラクで仕事をしていた際に出会った人物だった。まさか自分たちはテロリストに狙われているのか。舞台は一九八〇年のイラクに飛ぶ――


放送作家の立花は、番組の収録に向かう東京都内の電車の車中で、いつもと同じ席に座っていた。すると、近くに座っていた女性が携帯電話を席に忘れて降りていった。立花は慌てて女性の後を追い、携帯電話を手渡した。停車中の電車に戻ろうとするが、タイミング悪く発車してしまう。その数瞬後、電車が爆発した。混乱する人々の中に大怪我をした女性を見つけ助け起こそうと近づくと、爆発した座席が見えた。そこは直前まで立花が座っていた座席だった。
その数日後、都内で再び爆発事件が起きる。被害者は池上昭次という男性だった。彼は立花が三十三年前にイラクで仕事をしていた際に出会った人物と同姓同名だった。まさか、自分たちはテロリストに狙われているのか? 果たしてその恐るべき想像は的中しているのか。舞台は一九八○年のイラクに飛ぶ――

■目次
第一部 テロルの口笛
第二部 一九八○年の黒歴史
第三部 恩讐の果て

異邦の仔

※この製品は、品切重版未定となっております。

書店在庫を見る