焔火

著:吉村 龍一
定価:1,650円(本体1,500円)

昭和初期の東北の寒村で貧しい狸とりの息子として、侘しい暮らしを送る男。肺病の家系にあり、村八分にされている。そんな彼の心の慰めは、おミツという村の女だった。盗人の家に生まれ、差別さて続けたおミツと男は惹かれあう。しかし、あるとき村長の息子たちに捕らえられ、おミツは殺され、男は村長の息子等を殺して、命からがら生まれた村を離れる。自然の中でつかの間の幸せを味わう男に迫る追っ手の魔の手。彼の運命はいかに


昭和初期の東北の寒村で貧しい狸とりの息子として、侘しい暮らしを送る男。肺病の家系にあり、村八分にされている。そんな彼の唯一の心の慰めは、おミツという村の女だった。盗人の家に生まれ、差別さて続けたおミツと男は強く惹かれあう。しかし、あるとき村長の息子たちに捕らえられ、おミツは殺され、男は村長の息子等を殺して、命からがら川に飛び込み、生まれた村を離れる。逃亡生活の中で男は山の民、川の民、盲目の遊女、破戒僧らと出会う。自然の中でつかの間の幸せを味わう男に、ひたひたと迫る追っ手の魔の手。彼の運命はいかに。

焔火

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