あのときの カレーライス

作:きむら ゆういち 絵:伊藤 秀男
定価:1,650円(本体1,500円)

男はとてもびんぼうでした。働いて働いて、気がつくと大金持ちになっていたのです。ほしいものはなんでも手に入るようになった男がつぶやきました。「ああ、あのときのカレーライスが食べたい。」まずしいときにごちそうになったカレーのことです。男の頭はそのカレーのことでどんどんいっぱいになっていき、家来や家族に無理を言って……気がついたら、またひとりぼっちの、びんぼうな男にもどっていたのです。


 その男は、とてもびんぼうでした。
 すがたはまるで怪物のようでしたが、働いて働いて、気がつくと大金持ちになっていたのです。
 ほしいものはなんでも手に入るようになった男がつぶやきました。
「ああ、あのときのカレーライスが食べたい。」
 まずしいときにごちそうになったカレーのことです。
 男の頭はそのカレーのことでどんどんいっぱいになっていき、家来や家族に無理を言って……気がついたら、またひとりぼっちの、びんぼうな男にもどっていたのです。
 そんな男がたどりついた先は……。

 「あらしのよるに」シリーズで知られるきむらゆういち氏と、小学館絵画賞、日本絵本賞大賞等多数の受賞がある重鎮伊藤秀男氏、初めてのコンビによる絵本です。
 「カレーライス」という身近な題材で、小さな子どもから楽しめますが、「人生でほんとうに大切なものは何か」という深いテーマが含まれています。

あのときの カレーライス

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