早稲田作家処女作集

著:正宗 白鳥 著:横光 利一 著:井伏 鱒二 著:尾崎 一雄 著:丹羽 文雄 著:加能 作次郎 著:牧野 信一 著:中河 与一 著:八木 義徳 著:中村 星湖 著:吉田 絃二郎 著:浅見 淵 著:逸見 広 著:宮内 寒弥 編:早稲田文学・市川真人
定価:1,650円(本体1,500円)

「作家の運命は、処女作によって決定される」(序文より)
青野季吉、谷崎精二監修による早大出身・中退作家アンソロジー。

正宗白鳥「寂寞」 中村星湖「町はずれ」 吉田絃二郎「蜥蜴」
加能作次郎「恭三の父」 牧野信一「爪」 中河与一「氷る舞踏場」
横光利一「御身」 井伏鱒二「山椒魚」 浅見淵「山」
逸見広「死児を焼く二人」 尾崎一雄「早春の蜜蜂」
丹羽文雄「鮎」 八木義徳「海豹」 宮内寒弥「蜃気楼」

井伏鱒二
私は早稲田に入学した翌年の夏休暇に、この山椒魚をモデルにして習作を書いた。しかし実体の山椒魚は餌にもらった蛙など見ると、がぶりと一とくちに食ってしまう。空腹になると自分の手をたべることがある。だから、この小説では山椒魚の生態を部分的に無視しているところがある。――<「『山椒魚』について」より>

※本書に入っている作品は、すべて『現代作家処女作集 早稲田作家篇 第一集』(潮書房・1953年刊)を底本といたしました。

早稲田作家処女作集

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