夜明けの家

著:古井 由吉
定価:1,650円(本体1,500円)

「老耄が人の自然なら、長年の死者が日々に生者となってもどるのも、老耄の自然ではないか。」――主人公の「私」が、未明の池の端での老人との出会いの記憶に、病、戦争、夢、近親者の死への想いを絡ませ、生死の境が緩む夜明けの幻想を語った表題作をはじめ、「祈りのように」「島の日」「不軽」「山の日」など「老い」を自覚した人間の脆さや哀しみと、深まる生への執着を「日常」の中に見据えた連作短篇集。


生と死の間に人生の孤独を描く連作短篇12 「老い」を自覚することで、生命の脆さと、深まる生への執着を、「日常」の中に見据えた表題作を始め、「祈りのように」「島の日」「不軽」など古井文学の一頂点

夜明けの家

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