淫府再興

著:沢里 裕二
定価:692円(本体629円)

淫姓は「桃園」。格式ある淫道家。それがうちの正体や――。京都の老舗香舗の若女将・光恵は、千年の歴史を誇る淫道宗家桃園司家の宗主という裏の顔も持っている。淫の道を究めんとする光恵に絡めとられるがごとく、色事の魔力に憑かれた男女たちが集結。狂乱の淫宴が幕を開ける。第二回団鬼六賞優秀作。(講談社文庫)


京都の老舗香舗「松香堂」は、催淫香の開発によって莫大な「裏の利益」を上げていた。若女将の松田光恵は、桃園淫道司家の宗主・桃園貴美子に平安時代から伝わる「淫の道」の真髄を教え込まれており、その性技は絶妙のものがある。淫道を究めんとする欲望は果てしなく、催淫香を焚かせ、日夜男を漁っているのだ。そんな彼女に吸い寄せられるように、色事の魔力に憑かれた男女が京都に集う。古都を舞台とした狂乱の「淫の宴」が、幕を開ける! 審査員の作家・石田衣良、作家・高橋源一郎もあまりの破天荒さに仰天した、第二回「団鬼六賞」優秀作。

淫府再興

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