枝付き干し葡萄とワイングラス
夫に突然離婚を切り出された妻の悲嘆が消えた瞬間。第2子を身ごもった女が目にした、産婦人科での光景。浮気相手の妊娠を妻に告げた夜。人生の豊饒の時、「結婚後」の男女の点景を通して、あたりまえの生活をいとなむ、そのすぐそばに潜んでいる奇異なものたちを見逃さずに描き出した、傑作短編小説集。(2012年6月、講談社文庫として刊行)
だってぜんぜん平気なのだ。夫と口をきかなくたって。
自分はこんなにも非情だったのか。
夫に突然離婚を切り出された妻の悲嘆が消えた瞬間。第2子を身ごもった女が目にした、産婦人科での光景。浮気相手の妊娠を妻に告げた夜。人生の豊饒(ほうじょう)の時、「結婚後」の男女の点景を通して、あたりまえの生活をいとなむ、そのすぐそばに潜んでいる奇異なものたちを見逃さずに描き出した、傑作短編小説集。
●城址公園にて
●風邪
●夜のドライブ
●たんぽぽ産科婦人科クリニック
●プールサイド小景
●七夕の夜
●枝付き干し葡萄とワイングラス
●甘えび
●おしぼり
●どじょう
※本書は2008年10月に小社より単行本『超短編を含む短編集 枝付き干し葡萄とワイングラス』として刊行されました。
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