せみと蓮の花・昨日の恥

著:坪田 譲治 解説:砂田 弘
定価:1,430円(本体1,300円)

「人間はみな死ぬる。解り切ったことである。然し誰しも直ぐ死ぬるようには考えていない。」(「せみと蓮の花」)ーー老境の童話作家が、過ぎ去った起伏の多い人生と、なつかしい人々への愛憎こもごもを、昔語りにも似た闊達自在さで描いた10篇。幼少期の思い出、肉親との葛藤、師の鈴木三重吉、小川未明のことなど、〈童心の文学〉といわれた譲治の心の陰影が、ユーモアに包まれて独得の味わいを醸し出す。


人間はみな死ぬる。解り切ったことである。然し誰しも直ぐ死ぬるようには考えていない。――(「せみと蓮の花」)

老境の童話作家が、過ぎ去った起伏の多い人生と、なつかしい人々への愛情こもごもを、昔語りにも似た闊達自在さで描いた10篇。幼少期の思い出、肉親との葛藤、師の三重吉、未明のこと等、<童心の文学>といわれた譲治の心の陰影がユーモアに包まれて独得の味わいを醸し出す。

せみと蓮の花・昨日の恥

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