講談社BOOK倶楽部

ローカル線で行こう! 真保裕一

ローカル線で行こう! 真保裕一

  • 篠宮亜佐美(しのみやあさみ)新社長に就任した元新幹線アテンダント。一日に50万円を売り上げるカリスマ。31歳、独身。
  • 鵜沢哲夫(うざわてつお)県庁の若手幹部候補だが、現在は”お目付役”としてもり鉄に出向中。副社長を務める。
  • 五木田陽造(いつきだようぞう)森中町長にしてもり鉄会長。地元経済界の有力者で、亜佐美を大抜擢した張本人。
  • 町村かおり(まちむら)経理担当。アテンダント見習いも兼務。哲夫のことが気になる?
  • 山下修平(やましたしゅうへい)営業課職員。亜佐美ファンクラブを結成するお調子者。
  • 村上伸一郎(むらかみしんいちろう)営業課職員。旅行代理店から転職してきたアイデアマン。
  • 馬場山泰成(ばばやまやすなり)最古参の運転士。亜佐美の就任には冷ややか。
  • 星山光太(ほしやまこうた)美声の男前技術課員。亜佐美の隠れファン。
  • 飛高仁三郎(ひだかじんざぶろう)建設会社社長。株主であり、もり鉄シンパ。
  • 矢島栄一(やじまえいいち)県副知事。もり鉄をめぐる「ある計画」の推進者。
  • 藤井優理子(ふじいゆりこ)県庁職員で哲夫の恋人。いまや関係は微妙……。
  • 陣野尚彦(じんのなおひこ)経済商工観光部長。哲夫を出向させた直属の上司。
  • 石垣毅(いしがきたけし)謎のコンサルタント社員。五木田と因縁アリ!?
  • 皆川充(みながわみつる)亜佐美の元恋人。大手広告代理店社員。

全国津々浦々 書店員さんから応援の声!!

  • 求められているのは、新しいものを生み出す力ではなく、いまあるものを再生する力。志ある人間がひとりでもいれば、再生はできるのだと勇気をもらいました。絶望が希望に変わる輝きこそが最高に眩しく、美しい。 (萬松堂・中山英さん)
  • これは働く人すべてに捧げる物語だと思いました。下手な自己啓発本を読むよりも、この小説を読んだほうが働く楽しさを学べます! (紀伊國屋書店久留米店・奥野理恵さん)
  • 読み終わったあとは、さあ、私もお仕事頑張らなくちゃ! と、とっても前向きな気持ちになれました。みんなで力を合わせてひとつになることの素晴らしさに感動! (三省堂書店京都駅店・安達仁美さん)
  • こんな時ですから、日本を元気にするには、まず地方が元気に頑張らなくてはと思います。そんな私たちの後押しをしてくれる小説です。ハラハラする最後の大逆転もスカッとしました! (平安堂長野店・町田佳世子さん)
  • とにかく面白くて一気に読んでしまいました。読み終わったあと、自然に笑顔になり、「よし、自分も頑張るぞ〜」という気持ちにさせてくれたビタミンみたいに頼もしい本です。 (丸善書店お茶の水店・横田陽子さん)
  • 何より登場人物の前向きさに元気をもらいました! 「もり鉄」だけでなく、人の再生の物語。いまの日本にぴったりです。 (伊勢治書店ダイナシティ店・須藤幸美さん)
  • 最大のイベント「お祭り特別号」発車の時間がやってくる。犯人はまだわからない…読み出したら止まらない…衝撃のクライマックス!! (ブックマンズアカデミー太田店・菅野道広さん)
  • 地方から東京に出てきて、ここで暮らしている私にとって、この小説はうらやましくて、うらやましくて、ちょっぴり悔しかったです。地元が枯れていくのを見て見ぬふりをするのは、もう、やめたいです!! (文教堂浜松町店・大浪由華子さん)
  • 亜佐美のバイタリティは男女問わず見習うべき!! ただ、もう少し彼女が弱さや脆さをさらけだすことができたら、結末はちがってきたのかも……ちょっと切ない気持ちになりました。 (別所書店修成店・松葉幸恵さん)
  • 小説であり、自己啓発的な要素もあり、サラリーマンの方も必読!! 特に現代社会に生きる若者に読んでもらいたい一冊です。 (久美堂本店・藤田哲也さん)
表紙

お金がないなら、知恵を出すのよ! もりはら鉄道新社長・篠宮亜佐美(31歳独身)の果敢な挑戦が始まった。立ちはだかるのは、やる気を失った社員たち、一筋縄ではいかない経営幹部、そして、亜佐美らを次々と襲う不穏な事件。「もり鉄」に明日はあるのか!? 人々の希望を乗せた列車は、感動の終着駅に向かってひた走る!

感涙必至の名作『デパートへ行こう!』から3年半、著者真骨頂の傑作長編誕生!

『ローカル線で行こう!』
著者:真保裕一
定価:本体1,500円(税別)

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メッセージ

通称「行こうシリーズ」の第2弾です。前作の『デパートへ行こう!』では、失われた家族の風景が隠しテーマになってましたが、今回は、失われつつある故郷の風景について考えてみました。私の母方の田舎が、とあるローカル線の沿線にあり、夏休みのたびに、のんびりと鈍行列車で帰省したものでした。が、都市への一極集中で、地方の過疎化は進み、全国のローカル線はどこも危機に直面しています。
てなことを書くと、どうやら小難しそうな話だな、なんて警戒する人がいるかもしれませんが、どうかご安心を。『デパート』同様──いや、さらにも増してパワフルな物語に仕上げました。ローカル線の社長に、若い女性が抜擢され、縦横無尽の活躍をするのです。私の小説ですから、もちろん事件も勃発します。
これぞエンタメの王道、を目指して書いたつもりですので、ぜひお読みください。


プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年生まれ。
1991年『連鎖』で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。
1996年『ホワイトアウト』で第17回吉川英治文学新人賞、1997年『奪取』で第10回山本周五郎賞、第50回日本推理作家協会賞、2006年『灰色の北壁』で第25回新田次郎賞を受賞。近著に、『天使の報酬』『天馬空をゆく』『アンダルシア』『猫背の虎 動乱始末』などがある。本作は『デパートへ行こう!』に続く、再生物語第2弾。